妊娠中に歯科治療について
2021年3月31日
皆さんこんにちは。
二階堂歯科医院です。
妊娠中にむし歯や歯周病にかかった場合、歯科治療を受けても良いのかどうか、迷ってしまう方も少なくないかと思います。
歯科治療には、局所麻酔や腫れ止め、痛み止めといった薬剤を服用する機会もあることから、お腹の赤ちゃんへの悪影響が心配になることでしょう。
ここではそんな妊娠中に歯科治療を受ける際の注意点についてわかりやすく解説します。
妊婦さんが歯科治療を受ける適切な時期は「妊娠中期」です。
安定期とも呼ばれる時期であり、ほぼすべての歯科処置を問題なく行うことが可能です。
妊娠初期は、お腹の赤ちゃんの発育において非常に重要な時期なので、できる限り歯科治療は避けるようにしましょう。
急を要するような事態が生じた場合は例外です。
妊娠後期は、母体に負担がかからないよう、体調を見ながら歯科治療を行うことが大切です。
妊婦さんは、妊娠する前よりもむし歯や歯周病のリスクが上昇する点に注意しましょう。
つわりがひどいと、歯ブラシを口に入れるだけで吐き気を催すこともあります。
その結果、歯磨きが億劫となり口内環境が悪化してしまうのです。
また、ホルモンバランスの乱れから、唾液分泌の低下が起こり、口腔乾燥を引き起こすこともあります。
殺菌作用や抗菌作用、自浄作用が期待できる唾液の分泌量が減ることで、細菌繁殖が促され、むし歯や歯周病のリスクも上昇します。
とくに注意しなければならないのが「妊娠性歯肉炎」です。
妊婦さんがかかる歯周病であり、重症化すると早産・低体重児出産のリスクの上昇を招きます。
ですから、妊娠中であっても数ヶ月に1回は予防歯科を受診することが大切です。
このように、妊娠中は歯科治療に適した時期とそうでない時期とがありますのでご注意ください。
いずれにせよ妊婦さんでお口のトラブルに見舞われた場合は、お気軽に当院までご相談ください。
適切に対処いたします。