CAD /CAM冠で、手軽に白い歯を
2022年9月14日
皆様、こんにちは。
北九州市小倉北区の二階堂歯科医院です。
むし歯治療の際、保険診療だと銀色の修復物(詰め物や被せ物)をするのが一般的ですが、銀色だとお口を開けた時に目立ってしまい、気になりますよね。
そのため保険で白い詰め物にしたい、以前に治療した銀歯を白くしたい、と思われる方は多いのではないのでしょうか。
そんな方には、CAD/CAM冠(キャドキャムかん)という選択肢があります。
CAD/CAM冠とは、は白い被せ物のことです。
「CAD/CAM」とは「Computer aided design/Computer aided manufacturing」の略で、コンピューターで設計や生産を行う技術のことで、歯科にも応用されています。
歯科用のCAD/CAMシステムはどのように活用するのかというと、まず歯科医師や歯科衛生士が口腔内スキャナーを用いて患者様の治療箇所を撮影します。
そのデータをもとに、CAD/CAM装置を用いて技工物をデザインして歯科素材を削り出し、調整後に歯科医師が患者様のお口の中に装着します。
一般的な修復物は、歯型を採取して歯科技工所に送り、できたものをまた送ってもらうという工程が必要でしたが、CAD/CAMがあれば、その日のうちに精度の高い白い修復物を製作することができるようになりました。
以前はCAD/CAM冠は保険適用外でしたが、2014年から一部の歯に限って保険適用になりました。
その後、2020年からは保険適用範囲がさらに増え、上下第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯(真ん中の歯から4・5・6番目の歯)に対しても保険適用になりました。
さらに、前歯や中切歯・側切歯・犬歯と呼ばれる上下顎の前歯に対しても保険が適用になり、現在ではほぼ全ての歯において保険診療でCAD/CAM冠を用いることができます。
CAD/CAM冠を利用するメリットとしては、歯の型取りがなくなったため、肉体的な負担や不快感を軽減できるようになりました。
また、歯と同じような白色なので、銀歯に比べて見た目も良く、金属ではないので金属アレルギーの心配もありません。
治療費も、自由診療のセラミックに比べて安価で済みます。
一方で、CAD/CAM冠にもデメリットがあります。
使用される素材が硬いプラスチックなので、使っているうちに磨耗が生じやすく、歯ぎしりや食いしばりが強い方だと欠けたり割れたりすることがあります。
また、銀歯に比べて外れやすいという面もあります。
さらに、セラミックほど色のバリエーションがなく、時間の経過とともにだんだん表面が劣化して艶がなくなってしまいます。
以前はむし歯治療で歯を削ると、安価で丈夫な銀歯を入れることが多くありましたが、CAD/CAM冠が保険適用になったため、白い歯を安く簡単に手に入れられるようになりました。
デメリットもありますので、使用する場所によっては向いていないこともありますが、当院ではしっかりカウンセリングをした上で、適切な素材をご提案いたします。